タイトル:いっぽんのせんとマヌエル
著:マリア・ホセ・フェラーダ(文)/パト・メナ(絵)
訳:星野由美
出版社:偕成社
刊行年月日:2017年8月28日
ISBN:978-4-03-202770-9
(原著:El día de Manuel)

2026年の国際アンデルセン賞文学賞候補にチリから選出され、スペイン語圏全体でもめざましい活躍をしている児童文学作家、マリア・ホセ・フェラーダさん。8月に来日されるのを機に、イスパJPでもトークイベントを企画しています。

そこで今回は、いくつかあるフェラーダさんの邦訳作品のなかから『いっぽんのせんとマヌエル』をご紹介しましょう。いっぽんの線から優しい世界が広がっていく絵本です。

【内容紹介】
著者が「線」が好きな自閉症の男の子マヌエルくんと知り合ったことによって生まれた絵本。いっぽんの線が基調になって、短い言葉とシンプルでかわいいイラストにより、ストーリーが進行していきます。日本版には、文字やお話の内容の理解の助けとなる「ピクトグラム(言葉を絵で表現した絵文字)」がついています。ピクトグラムは絵本のイラストレーター自身によるものです。コミュニケーションが難しい自閉症の子は、すきなものをとおして、まわりから受けとる情報を整えたりすることもあります。日本の裏がわチリからやってきた作品。さまざまな子どもたちに、楽しんでいただきたい絵本です。(偕成社HPより)

続編として、同じく偕成社から2020年に出版されたのが『いっぽんのせんとマヌエル ピクニックのひ』。イラストも前作と同様パト・メナさんが手がけています。

※『いっぽんのせんとマヌエル ピクニックのひ』内容紹介
続篇となるこの絵本は、日本のオリジナルでの刊行です。外の世界に興味を持ち始めたマヌエルが、家族でピクニックに行って、いろいろな生きものに出会います。1巻目の刊行時に、プロモーションのために来日した作者と画家が、日本の保育園でワークショップをしました。そのときに日本の子どもたちから受けた刺激もあり、生まれた絵本です。ピクトグラム付き。(偕成社HPより抜粋)

※その他の邦訳作品には、以下のものがあります。

『ぴぅ!』マグダレナ・ペレス(絵)、星野由美(訳)、ワールドライブラリー刊、2021年

詳細:https://www.worldlibrary.co.jp/library/50246

『Los animales eléctricos でんきどうぶつ』コクマイトヨヒコ(絵)、宇野和美(訳)、A buen paso刊、2018年

詳細:https://www.abuenpaso.com/libro/los-animales-electricos/(スペイン語のページです)

『ティーとカメレオン ふたりはいつだっていっしょ』鹿島孝一郎(絵)、星野由美(訳)、実業之日本社刊、2025年9月発売予定

※第9回イスパJPスペイン語文学イベント ラテンアメリカで子どもの本を書くということ チリの国際アンデルセン賞候補作家 マリア・ホセ・フェラーダさんを迎えて

8月15日開催のイベントでは、当協会理事長で翻訳家の宇野和美が聞き手となり、フェラーダさんに創作への思いをたっぷり語っていただきます。ふるってご参加ください。

お申し込み・詳細:https://bookhousecafe.jp/event/content/1965